こんにちは。
土佐っちです。
EAのパフォーマンスをチェックするのに「バックテスト」と「フォワードテスト」があります。
用語の解説とか基礎的な話はあとにして、巷にあふれているこんな話を聞いたことありませんか?
「バックテストだと成績がイイのに、フォワードテストだと成績が芳しくない。」
そこで、本記事では、フォワードテストの概要説明から、テストをやる意味、テストをやる順番を解説します。
加えて、フォワードテストの口座が「デモ」か「リアル」かが大事ではない理由を丁寧に解説します。
本当の意味でFX自動売買で利益を積み上げたい方は必見です。
- そもそもフォワードテストが何かを知りたい方
- フォワードテストをやる理由がわからない方
- フォワードテストをやる順番をしりたい方
- フォワードテストの結果を信じていいのか迷っている方
目次
FX自動売買を運用する前にフォワードテストをやる理由
まずはじめに。
フォワードテストについて解説しますね。
そのためにもバックテストを理解しておく必要があるので、バックテスト⇒フォワードテストの順番で解説しますね。
バックテスト: 目的は勝率や勝てる時間帯の傾向などを視覚化すること
バックテストは「勝率や勝てる時間帯の傾向などを視覚化する」ことです。
「もしEAを稼働させていたらこうなっていた」ということを知ることができるので、「EAの有用性」を知ることができるただのシミュレーションです。
「ただのシミュレーション」という言い回しをしたのには理由があるんです。
というのも、バックテストを行うための過去データって、実は業者によって価格差があるので正確性に欠けるワケです。
加えて、スプレッドやスリッページを設定してテストができるのですが、実際の運用とは多少のズレが生じるので、参考程度にするのがイイです。
フォワードテスト:目的は将来におけるEAの有効性を評価すること
お待たせしました。
バックテストによってEAの「パフォーマンスや特徴」が可視化できたら、次の行うのが「フォワードテスト」です。
フォワードテストの目的は「将来におけるEAの有効性を評価すること」です。
残念ながら、過去データでの検証ではなく、実際の相場で運用するのでそれなりの時間がかかりますが、偽りない結果を知ることができます。
フォワードテスト:デモ口座編
残念ながら、デモ口座のフォワードテストではすべての注文がきっちり約定します。
リアル口座では約定しないことがあるにもかかわらずです。
そうです。
つまり、デモ口座でのフォワードテストは、FX業者によって異なる「取引コスト」や「約定力」 がわからないのです。
これにより、リアル口座で発生するであろうことがわからないワケです。
- 価格が狙ったところで約定しない
- 悪い方へ滑る(スリッページ)
フォワードテスト:リアル口座編
リアル口座でフォワードテストすることでわかること。
それはスプレッド、スリッページといったFX業者による「取引コスト」や「約定力」です。
つまり、FX業者ごとに異なる特徴をあぶり出すことができるワケです。
ここまでの話をまとめると、テストの正確さはこの順番になります。
- リアル口座でのフォワードテスト
- リアル口座でのフォワードテスト
- バックテスト
バックテストとフォワードテストの違い
バックテスト | フォワードテスト(デモ) | フォワードテスト(リアル) | |
---|---|---|---|
過去・未来 | 過去 | 現在 | 現在 |
配信レート | ヒストリカルデータ | デモ用のレート | リアル用のレート |
スプレッド | 固定 | デモ用のスプレッド | リアル用のスプレッド |
約定力 | 無視 | 無視 | 影響あり |
スリッページ | 発生しない | 発生しない | 発生する |
品質(データ数) | 過去になるほどデータ整合性なし | デモ用のデータ数 | リアル用のデータ数 |
スワップ | 固定 | リアル用のスワップ | リアル用のスワップ |
FX自動売買稼働に向けたフォワードテストをやる順番
フォワードテストをやる意味が明確になったところで、フォワードテストの具体的なやり方を解説します。
手順をしっかり守ってテストしましょう!!
1.バックテスト
バックテストはMT4にある「ストラテジーテスター」という機能を使うことですぐにできます。
具体的なやり方はこちらの手順を参考にしてくださいね。
さて。
バックテストによって勝率や勝てる時間帯の傾向などを視覚化した次はフォワードテストです。
2.デモ口座を使ってフォワードテスト
いよいよ将来におけるEAの有効性を評価するフォワードテストです。
とはいっても、いきなりリアル口座で大切な資金を使うのはリスクが高すぎです。
まずはデモ口座を開設してテストしましょう。
その際、次の2つのポイントにもチェックしてくださいね。
VPSでフォワードテストをしよう
フォワードテストで大事になるのが「いかに長期間のテストを行って有効性を確認できるか」です。
数時間のテストで善し悪しを判断するなんてことは絶対にダメです。
加えて、安定した環境でフォワードテストを行えるのかも大事です。
そこで取り入れたいのが「VPS」。
パソコンなどのデバイスではなくて、安定したサーバーで運用することで、より精度の高いフォワードテストが行えます。
最低でも50回以上のトレード回数でフォワードテストをしよう
いざフォワードテストを行うなったらゴールセッティングです。
というのも、ゴールを決めないと、いつまでもデモ口座を使ったフォワードテストをするだけです。
これだと1円も稼げませんよね。
ですから、
・スキャルピングだったら1000回
・スイングトレードだったら3ヶ月
とゴールを決めてからフォワードテストをしましょう。
3.リアル口座でリアル相場で運用する
最後はリアル口座での実運用です。
もちろん、フォワードテストの結果が芳しくない場合は、そのEAは使わないでOKです。
フォワードテストの口座が「デモ」か「リアル」かは大事ではない本当の理由
最後に、ちょいと耳が痛いお話です。
これまでにフォワードテストには「デモ口座」「リアル口座」の2つがあって「リアル口座でのフォワードテストの方が信頼性が高い」というお話しました。
ただし、短絡的にそのままを捉えて、デモ口座かリアル口座かを気にしているレベルだとしたら、残念ながらあなたは「負け組」確定です。
残念ながらいるんですよね。
フォワードテストの「デモ口座」「リアル口座」 にこだわる方が。
というのも。
デモ口座の数字でも、リアル口座の数字でも、所詮はFX業者のサーバーで数字が動いているだけなんいですよ。
つまり、それってデモと一緒で「本当の意味でリアルではない」という話です。
じゃあ本当の意味でのリアルが何かを解説します。
例えば利益確定。
当然ですが、出金できるのは「リアル口座」にある資金です。
だけど、口座にある状態では FX業者のサーバーで数字 です。
本当のリアルとは「FX業者にあるお金が出金できて、あなたの手元にある状態」。
これが本当の意味でのリアルなワケです。
大事なことは
「トレーダーの利益が業者の損失、トレーダーの損失が業者の利益」
という関係が大前提で物事を考えること。
すると、フォワードテストが「デモ口座」なのか「リアル口座」なのかなんて、実は大した問題ではないということに気づきます。
ただね、本当に大事なのってそこじゃあないんですワ。