バックテスト結果の見方を詳しく解説します。

こんにちは。
土佐っちです。

バックテストの結果には沢山の情報が表示されています。

この数値をしっかりと読み取るからこそ、
FX自動売買ソフト(EA)が本当に有用なものなのかを確認できます。

本記事ではバックテスト結果に表示されている項目をそれぞれ解説します。

目次

FX自動売買ソフト(EA)バックテスト結果の見方(環境設定欄)

まずはレポートの一番上にある「バックテストの環境設定」が記載されているブロックを解説します。

ここは非常に簡単です。

項目内容
使用した通貨ペア今回はユーロドル(EURUSD)
期間チャートデータの有無で表記が変わりますが( )の中が設定した日付
モデル基本は「全ティック」です
 1:全ティック
 2:コントロールポイント
 3:始値のみ
パラメーターパラメーターの設定値一覧が表示されます
「全ティック」が最も現実の値動きに近いテストが可能です。
通常は「全ティック」でバックテストを行うので、「コントロールポイント」「始値のみ」は使いません。

バックテスト結果に関するデータは、テスターウィンドウのタブ
(①「結果」 ②「グラフ」 ③「レポート」)で確認します。

ここでは結果の見方について解説します。

FX自動売買ソフト(EA)バックテスト結果の見方(結果欄)

続いて「バックテストの結果」が記載されているブロックを解説します。

きっと
「レポートの項目が多くすぎる・・・」
「何をどう見ればいいかわからんわい!!」
と思うこと間違いなしですから、
事前に重要度を「5つの星印」で明確にします。

その後、大事な項目について具体的に丁寧に解説します。

項目内容
テストバー数バックテストに使用したローソク足(バー)の数(★)
MT4には1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足、の時間軸があり、それぞれにローソク足(バー)が刻まれています。
同じ「1日」という期間においても、日足なら1本ですが、4時間足なら6本、1時
間足なら24本、30分足なら48本、15分足なら96本と時間が短くなるほど、ローソク足(バー)の数は増えます。
モデルティック数バックテストに使ったロウソク足の本数(★)
ローソク足一本には、始値、終値、高値、安値の4つのデータが含まれています。
モデリング品質バックテストに使用した4本値データの精度の高さ(★★★★★)
1分足で25%、5分足以上で90%となります。
絶対的な精度ではなくて相対的な精度です。
つまり100%正確な90%では無いということです。
各社のチャートデータも、中を見ると一部飛んでいたりして存在しない部分も少なからずあるのですが、無い部分はMT4が擬似的に補完してテストしてくれます。
また、最大で90%にしかならない理由は、例えば5分足の中には1分足が5本あるので、その5分の間にどういう値動きをしたのかは1分足で変換してシミュレーションしてくれます。
しかし、1分足にはそれ以上短いデータはありませんかあら1分足だけが最大で25%となります。
不整合チャートエラーバックテストした時間足のデータ以上の数(★★★★★)
上記モデリング品質が90%以下なら起こりやすい。
初期証拠金バックテストの初期の資金(★★)
スプレッドバックテストした固定スプレッド(★★)
テストに使用するスプレッドの値。
現在値を選択するとその時点でのスプレッドが適応されます。
週末など相場がしまっているときは特に広がることが多いので注意が必要です。
プルダウンで別の数字を選択することもできますし、直接入力して任意の数字にすることもできます。
ただし、0.1pipsが1ポイントとなっているので注意してください。
例)1pips=10ポイント
純益総利益 - 総損失による合計の損益
総利益利益の合計(★★★)
総損失損失の合計(★★★)
プロフィットファクタ総利益 ÷ 総損失(総損失に対する総利益の割合)(★★★★★)
1以下だと損失の方が大きい。
2以上はでき過ぎの可能性がある。
期待利得総損益 ÷ 総取引数導かれる数値。(トレード1回あたりの平均損益)(★★★)
単位はテストに使用した通貨。
ドルでテストしたなら「ドルでいくら」の意味。
絶対ドローダウン初期証拠金から損失となった金額(★★★)
開始したタイミングによって結果は違ってくるので、特に参考にならない数値です。
最大ドローダウン全取引期間中、最も大きくドローダウンした金額(割合)(★★★★★)
相対ドローダウン最大に資金が増加した後にどれだけ資金が減少したかの比率(金額)(★★★★★)
資金が少ない時に大きめの割合でドローダウンすると、その値が表示されます。
最大ドローダウンと同じになることもあります。
複利運用するFX自動売買ソフト(EA)のバックテストにおいてはここを重視した方が良い。
総取引数期間中のトレードの合計回数(★★★★)
売りポジション(勝率%)売りポジションでトレードした回数とその勝率(★★★★)
買いポジション(勝率%)買いポジションでトレードした回数とその勝率(★★★★)
勝率(%)勝ちトレード数と勝率(★★★)
負率(%)負けトレード数と負け率(★★★)
最大 勝トレード全トレード中の1トレードあたりの最大利益額(★★★★)
最大 負トレード全トレード中の1トレードあたりの最大損失額(★★★★)
平均 勝トレード1トレードあたりの平均利益(総利益÷勝ちトレード回数)(★★★★)
平均 負トレード1トレードあたりの平均損失(総利益÷負けトレード回数)(★★★★)
最大 連勝(金額)最大連勝した数とその連勝での合計利益額(★★)
最大 連敗(金額)最大連敗した数とその連敗での合計損失額(★★)
最大 連勝(トレード数)最大連勝時の総利益とその連勝回数(★★)
最大 連敗(トレード数)最大連敗時の総損失とその連敗回数(★★)
平均 連勝平均連勝回数(★★)
平均 連敗平均連敗回数(★★)

以上がバックテスト結果に出ている項目の説明です。

ただ単に「利益の数字だけ確認する」とか、
ただ単に「グラフを見て勝った負けた」とか、
こんな判断ではダメです。

細かい部分こそチェックしましょう。

FX自動売買ソフト(EA)バックテスト結果の見方
超重要項目「ドローダウン」を細かく解説します

この項目では先ほどのバックテストの結果が示した数値から
「こどをどう見て」「どう判断したらいいか」という
「肝」の部分を解説します。

バックテスト結果を読み取る際に
最も重視するべき項目はドローダウンの項目です。

ドローダウンの数値には次の3つが存在します。

  • 最大ドローダウン
  • 相対ドローダウン
  • 絶対ドローダウン

重要なのは「最大ドローダウン」です。

最大ドローダウン

最大ドローダウンは最も大きな落差のことです。

つまり、過去の推移で「最も減った資金量」です。

最大ドローダウンで重要なのは「%」ではなく
絶対値である「ドローダウンの金額」です。

「最大でどれほどの額で負けたのか」を把握しておくからこそ
自分ごととして捉えやすいワケです。

例えば。

上記のバックテスト結果では
2511.11 (22.02%)
となっています。

これを
「22.02%のドローダウン」と考えるのではなく、
「2511.11ドルのドローダウン」と捉えるのです。

資金が増えてからの最大ドローダウンはどうしても割合が低くなります。
いきなり最大ドローダウンが発生するというイメージで考えるために、数値で確認する癖をつけてください。

相対ドローダウン

予めお伝えしておきますが、
単利で運用するFX自動売買ソフト(EA)の場合は
最大ドローダウンを確認するだけで構いません。

複利で運用するFX自動売買ソフト(EA)の場合には参考にしましょう。

それでは相対ドローダウンの解説に参ります。

相対ドローダウンは資金が何%減ったかという数値です。

ドローダウンの金額が小さくても、
資金が少ない時に発生すると大きな割合で表示されるので、
最大ドローダウンの発生場所と同じとは限りません。

例えば初期資金100万円で運用を開始したとします。

200万円まで資金が増加した後に、
100万円まで減少している場合は、
相対ドローダウンは「50%」です。

300万円まで資金が増加した後に、
100万円まで減少している場合は、
相対ドローダウンは「33%」です。

300万円まで資金が増加した後に、
200万円まで減少している場合は、
相対ドローダウンは「66%」です。

逆に考えると相対ドローダウンが「20%」であれば、
一時的に資産が20万円減り80万円にまで落ち込んだということです。

つまり、運用開始直後に最大ドローダウンが発生しても
取引を継続できるだけの証拠金で取引をすることが大事です。

余裕をみて、最大ドローダウンの「2倍の損失」が発生しても
取引が継続できる証拠金を準備しておくぐらいの
リスクを抑える「心掛け」が大事です。

複利運用EA の場合は、ロットが大きくなった後にドローダウンが発生するので、その分、金額は大きくなります。

この場合は「増えた資金に対して最大何%ドローダウンしたか」という「割合」を重視すべきです。

なお、多くの場合は「最大ドローダウン=相対ダウンロード」になります。

FXFX自動売買ソフト(EA)バックテスト結果の見方
超重要項目「信頼性」を細かく解説します

バックテストから結果を読み取る際に
「その結果は信頼性がどれほどあるのか」
を知ることはとても大事です。

信頼性の基準となる、注目すべきポイントは主に以下のポイントです。

信頼性を知るうえで注目すべきポイントは次の4つです。

  1. モデリング品質
  2. 不整合チャートエラー
  3. 売りポジション(勝率%)と買いポジション(勝率%)
  4. 期間

モデリング品質

検証期間のヒストリカルデータがきちんと揃っているかを判断するのがモデリング品質です。

上限が90%ですから必ず90%になっていることを確認してください。

もしそうでない場合はヒストリカルデータを正しく作成できていないことが原因ですから、
ヒストリカルデータを作成しましょう。

合わせて読みたい

不整合チャートエラー

バックテストに必要な時間足データが正確であり、
整合性がとれているかを確認します。

この数値は限りなく「0」に近い数値でなければなりませんから「0」であればOKです。

もし、そうでない場合はヒストリカルデータが正しく作成できていないことが原因ですから
ヒストリカルデータを作成しましょう。

合わせて読みたい

バックテストで失敗しないヒストリカルデータの設定方法

売りポジション(勝率%)と買いポジション(勝率%)

一度のトレードで最大10個ポジションを持つロジックのFX自動売買ソフト(EA)は
単独ポジションのFX自動売買ソフト(EA)に比べてトレード回数が最大で9回多くなります。

単独ポジションのFX自動売買ソフト(EA)の場合、
1回目のエントリーをした直後に
エントリーするチャートパターンが訪れてもエントリーを見送ります。

なぜなら。

最初のタイミングでエントリーしたあとは
そのポジションに対して責任を持ち
決済するまでは次のエントリーを行なわないからです。

通信環境によってはエントリー自体が異なるので、同じFX自動売買ソフト(EA)であっても人によって結果が違うのは、このような単独ポジションのFX自動売買ソフト(EA)に起こりがちです。

一方で、複数ポジションを保有するFX自動売買ソフト(EA)は、
設定値の限界までエントリーを積み上げます。

最大が10であれば最大で10ポジションを保有します。

その分、単独ポジションのFX自動売買ソフト(EA)よりも
取引回数も多くなりますし、利益額も大きくなります。

ただし、同じ資金、同じロット数であっても
「レバレッジが最大10倍」になっていますから
負ける時はそれだけ損失が大きくなります。

ここで大事なことは「最大ポジション数」のロット合計に合わせた
資金管理を行うべきということです。

期間

バックテストを行うにあたって「期間」は重要です。

短期間よりも長期間の方が有効なのは間違いありません。

なぜなら、データの密度が濃くなることに加えて、
より多くの相場パターンをテストすることができるからです。

また、複数のFX自動売買ソフト(EA) を並べて比べるにしても、
基準が明確でないとわからないこともあるので、
少なくとも複数のFX自動売買ソフト(EA) を比較検討する場合は
「期間を揃える」ことは必須です。

バックテストのヒストリカルデータは
FXDDから1分足をダウンロードして利用するやり方を紹介しましたが、
FXDDには2005年以降のデータが揃っています。

つまり。

「リーマンショック」
「アメリカの同時多発テロ」
「東日本大震災」
「アメリカ大統領選」
「コロナショック」
の相場環境が再現できるので
極端な相場を疑似的にトレードできるは大きなポイントです。

プロットファクタ

プロットファクタは資金効率の指標です。

総利益を総損失で割ることで算出されます。
(総利益÷総損失)

  • 1.0を上回っている ⇒ 純益がプラス(勝ち越し)
  • 1.0を下回っている ⇒ 純益がマイナス(負け越し)

しかし、プロフィットファクタだけで
FX自動売買ソフト(EA)の収益性を判断してはいけません。

なぜなら、同じ純益のFX自動売買ソフト(EA)であったとしも、
取引回数によってこのような傾向があるためです。

取引回数の多いFX自動売買ソフト(EA) ⇒ プロフィットファクターは低い
取引回数の少ないFX自動売買ソフト(EA) ⇒ プロフィットファクターは高い

つまり、プロフィットファクタは
取引回数、純益と合わせて判断をすることが大事です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

バックテストによって出てきた数値の読み取り方をご理解いただけたと思います。

どうぞ、FX自動売買トレードにおいては必ずバックテストを行ってください。

しかし、バックテストは過去のチャート上での実績でしかありません。

当然、未来の相場ではさらに大きなドローダウンをする可能性もあります。

とはいっても、バックテストはFX自動売買ソフト(EA)導入の大きな判断材料となります。

そして稼働させるFX自動売買ソフト(EA)が決まったら、
次はフォワードテスト(リアルタイムでの取引)です。

  1. バックテスト
  2. フォワードテスト
  3. リアル口座での運用

この3つのステップむことが、堅実に資金を運用を行うせる秘訣です。

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本日もお読みくださりありがとうございました。

次回もあなたのトレードに役立つ情報をお伝えしますので
どうぞ楽しみになさっていてください。

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